<中日8-7DeNA>◇15日◇ナゴヤドーム

 中日岩瀬仁紀投手(38)が大魔神に並んだ。負ければ自力でのCS進出が消滅するピンチだったが、落ち着いて1点を守りきった。プロ15年目で通算381セーブ。佐々木主浩氏(日刊スポーツ評論家)の日米通算記録に並んだ。9年連続30セーブなどの記録を持つ守護神は「1つ1つ積み重ねてきたらここまで来ていた。佐々木さんはメジャーでやってますし、単純に数字で並んだだけ。それでも並べたのはうれしいですね」と言った。

 どんな時でも「岩瀬」とコールされると出て行き、難しい仕事をやってのけて歓喜のハイタッチに加わる。「最後に投げるということは、みんながつないできたもので重たいものがあるんですけど、そこがやりがいのある場所。自分にとってもチームも、喜びを味わうことができる。その瞬間を求めてやっている」。左腕にしか分からない重責を果たしてきた。

 年間144試合のうち120試合以上で肩をつくる。今季は35セーブ目だが、3倍近くの約100試合超で見えない仕事をこなす。その積み重ねが、目に見える栄誉となった。高木監督も「本当にすごい。彼には頭が下がる」と最敬礼。岩瀬は「明日も試合があるんで」と早くも、大魔神超えの一戦に目を向けた。【八反誠】