米ハリウッドで28日(日本時間29日)開かれた第88回米アカデミー賞の発表・授賞式は、トム・マッカーシー監督の「スポットライト 世紀のスクープ」が作品賞を受賞して幕を閉じた。

 「スポットライト」は2002年、ボストン・グローブ紙が、カトリック教会が隠蔽(いんぺい)してきた神父たちによる児童への性的虐待事件を暴く過程を、実話を基に描いた。

 監督賞はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が「レヴェナント 蘇えりし者」で2年連続の受賞。主演男優賞は同作のレオナルド・ディカプリオで、俳優として5度目のノミネートで初受賞となった。主演女優賞は「ルーム」のブリー・ラーソン。

 演技部門の候補20人が2年続けて白人だけとなった。これに反発し黒人のスパイク・リー監督らが式の欠席を表明。式では黒人司会者らがこの問題に相次いで言及した。