V6岡田准一(36)が、来年公開の時代劇映画に主演することが23日、分かった。作家葉室麟氏(66)が12年に発表した小説「散り椿」の映画化で、木村大作監督(77)がメガホンをとる。主人公は権力に立ち向かう不器用な剣豪。岡田は激しい殺陣に挑戦する。

 主人公瓜生新兵衛は、権力に負けて藩を追放されるが、亡くなった妻から最期の願いを託され、藩に戻ることを決意する。藩の不正事件の真相を突き止めようと奔走し、友でありライバルでもある西島秀俊(46)演じる榊原采女(さかきばら・うねめ)と対決する。

 時代劇映画は5作目となる。これまで刀を使った本格的なアクションシーンがある作品は少なかったが、今回は、確かな腕前で相手にけがを負わせ、命までは取らずに勝利し続けるという人情深い侍役。追っ手と激しく戦う場面や、藩の道場で真剣勝負をしたり、西島と刀を交える場面もある。今年2月から約3カ月間、殺陣の稽古を積んだ。

 初共演となる西島について「真っすぐですてきな方。対峙(たいじ)してどう崩していけるかがポイントだと思います」。西島は岡田について「殺陣の稽古でお会いした時、まさに侍のようなたたずまいですごみがあり、とても心強い存在だと思いました」と話す。

 撮影は今月15日にクランクインしており、今後は長野や富山、彦根でロケを行う。公開は来年。

 公開中の岡田の主演映画「追憶」ではカメラマンとして撮影を手掛けた木村監督は岡田について「今まで見たことのない芝居や殺陣を見せてくれている」と手応えを口にする。岡田も「木村監督とセッションする感じで思い切りぶつかっていきたい」と話している。