東京FW平山相太(23)が心身ともにチェンジし、今季初のリーグ戦2試合連続スタメンを果たす。週明けから丸刈りヘアに変えて危機感を示した平山は13日、東京・小平グラウンドで40本以上の居残りシュート練習を敢行した。チームメートから「目つきが変わった」との声が上がるほど、温厚FWはプレー態度まで変身。同日のU-17(17歳以下)日本代表との練習試合も主力組として免除され、16日横浜戦への先発出場が濃厚となった。

 チーム練習終了後、自然と始まったシュート練習の中心に、丸刈り姿の平山がいた。徳永、長友の両サイドバック陣にクロスを出してもらい、平山はすっきりした頭で次々とヘディングシュートを繰り返した。そのシュート数は軽く40本を超えた。気温26度を超える暑さの中、大粒の汗を流しながら「(丸刈りだと)頭のどこにボールが当たっているのか良く分かるんで」と、きれいに刈り上げた頭をなでた。

 練習再開となった12日、平山は突然の丸刈りヘアでチームメートや城福監督を驚かせた。「遊びで切ったわけじゃないので」と周囲の冷やかしにも乗らずに黙々とトレーニングに取り組んでいる。温厚タイプで、チーム内でも「いじられ役」だが、その態度の変ぼうは他選手にも伝わっている。この日、平山に左クロスを蹴った日本代表DF長友も「危機感でしょう。目つきが変わっている。あの取り組みは『あり』ですね」と歓迎した。

 同日午後に行われたU-17日本代表との練習試合も平山はスタメン組として出場を免除された。免除されたフィールド選手14人中でFWは赤嶺、平山の2人のみ。左ひざ打撲で離脱中のFWカボレの復帰は不透明なため、16日横浜戦の先発出場は濃厚だ。城福監督も「(平山は)何らかの心境の変化。どうにかしないといけないという決意だと受け取っている。パンチパーマでも何でもいいから結果を出してくれれば」と大きな期待。髪形、態度が一変した平山がピッチで大きく変身を遂げそうな気配だ。【藤中栄二】