「8キロダイエット」でついにベールを脱ぐか。G大阪に新加入のFWゼ・カルロス(26)が、10日のACL河南建業戦(万博)で公式戦デビューする可能性が出てきた。試合前日の9日、大阪・万博練習場でベンチ入りする主力メンバーと最終調整。新外国人として期待されながら体重オーバーで離脱。以降2月の始動日から大好きな酒、肉を断ち約1カ月で8キロの減量に成功した。ベスト体重の90キロに絞り、今季まだ公式戦で白星のないチームに貢献する。

 頬(ほお)はこけ、出ていたお腹もへっこんだ。体重オーバーという前代未聞の“失態”で出遅れていたゼ・カルロスが、やっとサッカー選手らしくなってきた。ベンチ入り18人+バックアップ1人の計19人で行われた最終調整では、冷たい雨が降る中で西野監督と居残りシュート特訓。遅ればせながら「暴れん坊FW」のデビューが近づいた。

 「(監督に)求められている体重になった。シーズン前はうまくいかない。オフだから肉は食べたし大好きなワインも飲んだ。でも最近はサラダばっかり」。

 約1カ月で8キロのダイエットに成功した。来日時は100キロ近くあり、2月のグアム合宿から別メニュー調整。以降「底なし」と言われるほど好きな酒を断ち、食事も野菜中心に切り替えた。肉を口にする際も脂身はナイフで切り取り、揚げ物は隣に座る通訳の皿に乗せる徹底ぶり。ようやくベスト体重90キロになった。

 攻撃力が自慢のチームだが、今季の公式戦は3戦2得点。だが腰痛のFWペドロ・ジュニオールも今季初先発が濃厚で、河南建業戦はほぼベスト布陣が組めそう。17歳の新妻を持つ同僚ペドロに対して、暴れん坊FWは「オレは16歳で結婚した。好き者同士ならいいだろ」とサラリ。どこか規格外の男が、得点力不足の救世主になれるか。【益子浩一】