勝つために守る!

 公式戦5戦未勝利のG大阪が、緊急ミーティングで“看板”を捨てる覚悟を固めた。1-1で引き分けたC大阪戦から一夜明けた15日、大阪・万博練習場で主力選手全員が集まって話し合いを行った。その後には西野朗監督(54)と明神智和主将(32)も会談。勝利にこだわるため、これまで継続してきた攻撃的スタイルを一時凍結する方向で腹をくくった。

 西野監督にとっては苦渋の決断だ。「ミョウ(明神)と話をして(得点を)取れない状況下では、ハッキリと(守備的スタイルを)打ち出してもいいんじゃないか」と説明。C大阪戦で今季初めて先制しながら、すぐに追いつかれたことを踏まえ「(現状は)2、3点取れる爆発力はない。シフトを守備に変えても良かった。やっと得た1点を生かした方がいい」と方針転換するつもりだ。

 例え2失点しても3、4点奪って勝つのがG大阪のスタイルだった。しかしFWペドロ・ジュニオールやゼ・カルロスの状態が上がってこない現実がある。「引き分けでは喜べない。そんなに悲観する必要はないですけれど、必死にやらないといけない」と明神。5季ぶりのリーグ制覇へ、なりふり構ってはいられない。【益子浩一】