国際サッカー連盟(FIFA)は10日、スイスのチューリヒで理事会を開き、2026年ワールドカップ(W杯)の出場チーム数を現行の32から16チーム増やし、48に拡大すると決めた。最高峰の大会に参加できる国・地域が増え、放送権料などの収益増も見込めるとして抜本的に方式を変える。

 3チームずつ16組に分かれて1次リーグを実施する。各組1、2位の計32チームが決勝トーナメントに進む。増加分の各大陸連盟への割り振りは今後決まる予定で、アジアの出場枠は18年ロシア大会の4・5から2、3枠程度は増えるとみられる。日本の予選突破のハードルは下がることになりそうだ。

 インファンティノ会長は「目的はサッカーの全体的なレベルの向上。(拡大で)世界的にサッカーへの投資が広まるだろう」と意義を訴えた。

 W杯の出場枠拡大は、24から32に増えた1998年フランス大会以来となる。32チームで争われる22年大会はカタール開催が決まっており、26年大会が日本を含むアジアで開催される可能性はない。

 48チームでの別の方式や40チーム案も候補に挙がっていた。今回決めた方式で、大会期間は現行の32日間が維持される。各チーム最低2試合が確保され、1次リーグを勝ち抜いて決勝まで進んだチームの試合数は7で変わらない。

 インファンティノ会長は、当選した昨年2月の会長選で40への拡大を公約に掲げ、その後に48案を提唱していた。