<陸上:ダイヤモンドリーグ第11戦ロンドン・グランプリ>◇最終日◇27日◇ロンドン五輪スタジアム

 男子棒高跳びのルノー・ラビレニ(26=フランス)が、金メダルを取ったロンドン五輪会場でその強さをより鮮明にアピールした。

 1年前の優勝記録は5メートル97の五輪新だったが、今回は6メートル02の世界歴代7位。クリアすることはできなかったが、セルゲイ・ブブカ(ウクライナ)の世界記録を2センチ上回る6メートル16にも挑戦した。

 また、2位のビヨルン・オットー(35=ドイツ)、3位のラファエル・ホルツデッペ(23=同)と上位3人はロンドン五輪と同じ顔触れとなったが、2位のオットーに25センチの大差をつけた。1年前は2・3位に6センチ差で熾烈な“独仏決戦”を展開したが、今回は完全にラビレニのひとり舞台だった。

 「このスタジアムで再び素晴らしい戦いができて本当にうれしいよ。そして6メートルを跳んだことで、(8月の)モスクワ世界陸上に向けて準備が完全にできているとわかった。この記録はすごく重要だ」

 今大会で4試合連続の5メートル90オーバー、室内も含めると自身3度目の6mオーバーと安定感も現役選手ではピカイチ。ブブカの世界記録はともかく、世界歴代2位の6メートル05はモスクワで更新しそうな雰囲気になってきた。