バドミントンのアジア選手権女子ダブルス決勝を戦った高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)、福万尚子、与猶くるみ組(再春館製薬所)ら日本代表が2日、中国・武漢から成田空港に帰国した。前日は福万、与猶組がリオデジャネイロ五輪に出場するためには優勝するしかない中、既に出場確実だった高橋、松友組が2-0と勝利。勝負に徹した背景について、高橋は12年ロンドン五輪で問題となった中国チームの無気力試合を挙げ「またバドミントンで無気力、と思われるのは嫌だった」と語った。

 明暗を分けた日本人同士の戦いから一夜明け、「タカマツ」ペアが冷静に試合を振り返った。松友は「自分たちは、ロンドン五輪レースで勝てず悔しい思いをした。それから4年間練習をしてきて、最後の試合でやってきたことを変えるつもりはなかった」。

 相手が勝てば、日本女子ダブルスの枠は1から2に増える。それでも勝つことしか考えなかった。この1戦に焦点が向けられるが、ポイントを得るために1年間与えられたチャンスは福万、与猶組と同じ。五輪へ行く難しさを知るからこそ、容赦はしなかった。

 対戦が決まり、高橋はロンドン五輪で起こった女子ダブルスの無気力試合を想起した。同大会では、既に決勝トーナメント進出を決めていた世界ランク1位の中国ペア、韓国の2ペア、インドネシアペア計4組が、決勝での組み合わせを優位にするため、予選リーグで無気力試合を行い、失格となった。「またバドミントンで無気力、と思われるのは嫌だった」。バドミントン界の名誉にかけても、再び愚行を行う選択肢はあり得なかった。

 アジア選手権での優勝により、5月5日付の世界ランキング、五輪ポイントランキングではともに1位となる。高校時代からペアを組んで9年目。初の五輪を堂々の金メダル候補として迎える。「(昨日の)決勝で負けたら、五輪で金メダルを取ることも恥ずかしいと思った」と松友。「これからはそこ(金メダル)に向かって突き進むだけ」と力を込めた。【高場泉穂】

 ◆アジア選手権決勝VTR 21-13、21-15で高橋、松友組がストレート勝ち。1、2ゲームともに序盤は競った展開となったが、中盤から巧みな配球で引き離した。福万、与猶組は準々決勝で1時間57分、準決勝は世界最長の2時間41分を戦っており、疲れが隠せなかった。