<びわ湖毎日マラソン(兼世界選手権代表選考会)>◇1日◇大津市皇子山陸上競技場発着

 双子の清水兄弟の兄将也(28=旭化成)が2時間10分50秒で日本人トップの4位に入り、8月のベルリン世界選手権代表に内定した。6位だった弟智也(佐川急便)とのマラソン初対決に勝利。今月29日の結婚披露宴に自ら花を添えた。ただ再び世界との差を痛感させられる結果に、日本陸連首脳の評価は厳しかった。前世界記録保持者のポール・テルガト(ケニア)が初優勝した。

 次々と日本人が集団から脱落する中、清水将が終盤まで奮闘した。強い向かい風の中、30キロすぎから外国勢を従え先頭で走った。残り3キロで力尽きたが、弟を上回る4位でゴール。自己ベストを2分近く更新しての代表内定に「兄の方が強いと証明したかった。こんな結果が出てうれしい」と喜んだ。昨年9月に保育士の真実さん(29)と婚姻届を提出。今月29日に宮崎で披露宴があり、それも発奮材料にした。双子ランナーとして活躍した宗猛監督は「これで安心して式に出席できます」と語った。

 ただ低迷が続く日本男子マラソン界の流れは変えられなかった。これで東京(旧東京国際)、びわ湖、福岡国際の国内男子3大マラソンは日本人12連敗。長距離・ロード特別対策委員会の沢木啓祐委員長は「期待する記録に及ばなかった。2時間8分台は欲しかった。(22日の)東京にスカッとした展開を期待したい」と物足りなさを表現した。【大池和幸】