日本ハムの初回の攻撃の中で、2点目となった渡辺の左前適時打が光る。カウント2-2と追い込まれていた5球目。高さ、コースともに完璧に近いロッテ種市の外角低めスライダーを、食らいついてファウルにした。バッテリーからすれば「さらに厳しいコースへ投げなければいけない」という状況を、渡辺がつくった。続く6球目のスライダーを見極めてフルカウントに持ち込み、最後は直球を“投げさせた”。

近藤の先制打の後、清宮が三振に倒れて2死。「1点止まりか…」という空気があった。投手はピンチで2死までこぎつけながら、その後に失点するとショックが大きい。渡辺は試合出場を重ねる中で、打つ技術だけでなく、打席内での「考え方」も進歩している。

清宮は近いうちに1本出ると思っていたので驚きはない。7回の左飛も打球に角度がついており、ホームランバッターならではの凡退で内容は悪くない。本人はまだしっくりきていないだろうが、量産態勢に入るような期待が持てる。

チーム自体も上昇傾向にある。31日からのオリックス戦、そして交流戦へ向け大切なのは、無駄な四球、エラー、走塁ミスなど、緩慢なプレーで“いい流れ”から逸脱しないこと。今季は勝率5割前後で推移してきたが、貯金をつくれる大きなヤマとなる。(日刊スポーツ評論家、侍ジャパン投手コーチ)

日本ハム対ロッテ 4回裏日本ハム1死一、二塁、中越え3点本塁打を放つ清宮(撮影・黒川智章)
日本ハム対ロッテ 4回裏日本ハム1死一、二塁、中越え3点本塁打を放つ清宮(撮影・黒川智章)