最後に原口がサヨナラ勝ちを決めたのは、まさに代打の“神髄”といえる一打だった。わたしも経験しているが、代打というポジションは、「1球」で仕留めることが宿命づけられている(シーズン代打30打点のセ・リーグ記録保持者)。

9回2死二、三塁。日本ハム秋吉が1-1から投じた外角球はぎりぎりのコースで、狙っていないと打てなかった。インコースはボールになると読んでいたはずで、3球目になった「その1球」を待った結末だったといえる。

チームとしても粘り強く戦ったが、大きかったのは梅野の三盗だ。7回裏に1点差に詰め寄って、なおも1死二塁。北條の打席で二塁走者梅野がスタートを切ったのは、逆に日本ハムとすれば不意を突かれた。

捕手清水の三塁悪送球を誘って、梅野がまんまと同点のホームを踏むことができた。リードを許している場面での思い切った策が功を奏し、競った展開に持ち込めたのが、最後につながったといえる。

途中まで劣勢だっただけに、ここで踏ん張ったのは大きい。これで交流戦は5割に戻した。今後も粘り強く戦っていくことで勝機を見いだしたい。(日刊スポーツ評論家)