阪神は延長12回、4時間45分を戦った末に引き分けた。両軍の得失点には、すべて四球が絡んだロングゲーム。広島と巨人を追いかける立場の阪神にとって、厳しいドローになった。
桧山進次郎氏(日刊スポーツ評論家) どんどん試合数が減っていくし、上位チームにこれ以上、引き離されたくないから、負けるわけにはいかなかったし、勝ちたかったですね。ここにきて、岡田監督が昨シーズンから浸透させてきた「普通」のことができていない場面が見受けられます。それが“スキ”になって相手チームにつけ込まれる。9回に同点に追いつかれたのも残念なプレーでした。
阪神2点リードの9回、抑えの岩崎が細川、石川昂の連打と四球で2死満塁のピンチを招いた。ここで代打福永の三遊間を抜けそうなゴロを木浪がダイビングで好捕。三塁佐藤輝に送球した間に三塁走者・細川に続き、代走の二塁走者・尾田にも同点の生還を許した。
桧山 あそこは声の連係が必要でした。福永のゴロを捕球した時点のショート木浪は、二塁走者が三塁を回ったのが見えていなかったはずです。ちょっと三遊間寄りに出ていた佐藤輝ですが、ランナーの尾田の動きを確認して、ホームに送球する指示をしなければいけなかった。もちろん木浪が直接ホームに投げていたとしても、微妙なタイミングだったからアウトになっていたとは限りませんが、アウトになっていたかもしれない。佐藤輝だけでなく誰かの「ホームっ!」という声があれば、展開は変わっていたかもしれません。
先発村上は5回2死一、二塁から田中に右前適時打を浴び、降板となった。4回2/3を5四球、3失点だった。
桧山 村上で勝ちたかったですね。最近はボールのキレを欠いているから、相手打者に際どい球を見極められている。疲労もあるだろうが、実績2年目を工夫して乗り切ってほしい。とにかく全体的にミスが目立つので“受け”に回らず、必死になって戦っていきたいですね。【取材・構成=寺尾博和】




