阪神が6回一挙5失点で3点リードを守り切れず、藤川阪神の甲子園初勝利を逃した。3-0の6回、育成ドラフト1位から支配下を勝ち取った2番手・工藤泰成投手(23=四国IL徳島)が2暴投で2点を献上。さらに同点から堅守で知られる一塁手・大山悠輔内野手(30)がまさかの本塁悪送球で勝ち越しの2点を奪われた。チームは今季ホーム5戦で4度目の6回失点。開幕からホーム5戦白星なしは球団史上初の屈辱となり、勝率5割に戻った。
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阪神にとって勝つに越したことはなかったが、対戦カードが一回りするまでは、何も動じることはない。ここは4月いっぱいをメドに、チームの戦う形を見定めたい。
6回にバタバタしてひっくり返された。確かに直接的な敗因はその1イニングにある。だが個人的な考えでいうと、ミスが続いたそこだけを掘り下げるのは本意でない。
佐藤輝を欠いた阪神打線だが、ちゃんと先手を取ることができた。2回は1点をリードし、なおも無死満塁から8番小幡の中犠飛で2点目。このときの二塁走者・木浪の走塁が目に留まった。
小幡の打球はややライト寄りに上がった。これをヤクルト赤羽が捕球するわけだが、守備側としては「本塁」、あるいは「三塁」につなぐケースが考えられた。しかし、木浪はちゅうちょすることなく三塁にスタートを切っている。
ヤクルト側の中継プレーはさておき、木浪が三塁を陥れたことで1死一、三塁にチャンスが広がった。当たり前と言われるかもしれないが、ちゃんと三進したことが次の3点目につながったわけだ。
2回1死一、三塁。9番ビーズリーがセフティースクイズを決めて3点目が入った。だが4回1死一、三塁の同じ場面で、ビーズリーはセフティースクイズを決めることができなかった。ここで得点に成功していれば、ほとんどダメ押しとなって、ヤクルトにゲームの流れを渡すことはなかった。(日刊スポーツ評論家)




