1次ラウンドC組では日本のホームラン攻勢が目立った。初戦となった台湾戦での大谷の満塁弾に始まり、全4試合で本塁打が飛び出して合計8本。大谷、鈴木、吉田が2発ずつと、メジャー経験豊富な3人がそろってパワーを見せつけた。

7日韓国戦で本塁打を放った大谷翔平
7日韓国戦で本塁打を放った大谷翔平

日本の過去のWBCと比較しても、これまでにない攻撃パターンというのがうかがえる。ホームラン1本打つのに要した打数を示す本塁打率(打数÷本塁打)を見ると、最も良い15・38。最多の11本塁打を記録した17年が21・64だから、それを上回るペースで本塁打が出ている。また、全安打に占める本塁打の割合は21・6%。ヒットの約5本のうち1本が本塁打という計算で、これも過去の大会より高い割合。連覇を達成した09年も打率は同じように3割前後だったが、本塁打は約5倍のペースで、ヒットの中身は大きく変わった。「スモールベースボール」と呼ばれた戦い方からは、明らかに違う攻撃パターンとなっている。

WBC日本チームの打撃成績と本塁打内訳
WBC日本チームの打撃成績と本塁打内訳

得点がほしい場面で1発が出ているのも、本塁打が目立つ理由だ。8本塁打のうち、肩書付きの本塁打は、台湾戦の大谷(先制)韓国戦の大谷(同点)と鈴木(勝ち越し)オーストラリア戦の吉田(逆転)の4本。特にオーストラリア戦の吉田の1発は、WBCでの日本人選手では初の「逆転本塁打」だった。前回優勝した23年は、1次Rオーストラリア戦の大谷(先制)準決勝メキシコ戦の吉田(同点)決勝米国戦の村上(同点)の3本だけ。準決勝からの2本のインパクトが強いが、すでに前回大会を上回っており、「本塁打の日本」の新たなイメージを植え付け出している。スタメンの半分以上がメジャー組という侍打線は、これまでの大会にはなかった本塁打攻勢という新たな戦い方で、1次ラウンドを勝ち上がった。【多田周平】

7日、日本対韓国 3回裏日本2死、鈴木の左中間越えソロ本塁打にベンチで松田コーチ(左)と「熱男」を決める大谷
7日、日本対韓国 3回裏日本2死、鈴木の左中間越えソロ本塁打にベンチで松田コーチ(左)と「熱男」を決める大谷