岩手の千厩(せんまや)・千葉英太投手(3年)が社会人野球のトヨタ自動車東日本(岩手)に内定したことが11日、分かった。172センチ、64キロと小柄ながら、右スリークオーターから最速143キロの直球と切れ味抜群のスライダーを投げ込む好素材で、「岩手のドクターK」の異名を持つ。昨夏の岩手大会、久慈との4回戦では延長13回で23奪三振をマークして8強に進出。計4試合で35回2/3を投げて60個の三振を奪い、奪三振率は脅威の15・14をたたき出した。

 新チームからは昨秋、今春の県大会でともに初戦敗退。今夏は金ケ崎との初戦(2回戦)で7回10奪三振と好発進を見せたが、久慈との3回戦で0-5と完封負けした。昨夏の借りを返された形となったが、意地で10個の三振を奪った。夏に登板した全6試合は、すべて2桁三振を奪った。

 トヨタ自動車東日本は12年に創部された若いチームで、金ケ崎町を本拠地とする。都市対抗、日本選手権の出場は果たせていないが、近年は岩手出身の選手を積極的に獲得し力を付けている。勝負どころで三振を取れる千葉の加入は投手陣の厚みをもたらす。「岩手のドクターK」が新たなステージで躍動する。

 ◆千葉英太(ちば・えいた)1999年(平11)8月12日、岩手・藤沢町生まれ。藤沢小3年から野球を始め、小5以来投手一筋。藤沢中では軟式野球部に所属し、千厩では1年夏からベンチ入り。172センチ、64キロ。右投げ右打ち。家族は両親と兄、弟2人。