まさかの5回雷雨ノーゲームから一夜明け、大体大浪商のプロ注目右腕、立石健投手(3年)が、投打に活躍し、3回戦進出を決めた。

 前日18日はリリーフで登板。四田勝康(よしみち)監督(61)は、エースに再試合の先発を託した。「立石を立てて、負けるはずがないという安定感を、チームに与えたかった」。

 不安をぬぐい去った。右肩を痛めた5月初旬以来の先発マウンド。「久しぶりの大会で抑えにいこうと意識し過ぎた」。力みで直球が甘くなり、7安打で2失点したものの、183センチから投げ下ろす速球と低めに集めた変化球が要所でさえた。2回には自ら先制本塁打を放ち、一挙7得点の口火を切って7回コールド勝ちに導いた。

 立石は「今日の内容はまだまだ」としながらも、肩の調子は「全然問題ない」と頼もしい。「今の目標はプロ野球選手よりも甲子園出場」と言い切った。南大阪のV候補が、39年ぶりの夏切符にまた近づいた。【鶴屋健太】

 ◆立石健(たていし・けん)2000年(平12)8月14日、大阪府泉佐野市生まれ。日新小3年から学内チームでソフトボールを始める。新池中では貝塚シニア。主に遊撃。大体大浪商では1年秋からベンチ入り。最速142キロ。183センチ、78キロ。右投げ右打ち。