新星の誕生で節目の夏の甲子園が幕を開けた。第100回全国高校野球選手権記念大会が5日開幕し、星稜(石川)の2年生エース奥川恭伸投手が「ゴジラパワー」で自己最速の150キロを計測。始球式を行った同校OBの松井秀喜氏(44)のエールを受け、藤蔭(大分)との開幕戦を制した。歴史を積み重ねてきた聖地に、剛球開幕の球史が刻まれた。

 星稜・奥川が150キロを出した。スピードガンが普及した80年以降、甲子園で2年生による150キロ以上は05年田中(駒大苫小牧)11年大谷(花巻東)13年安楽(済美)に次いで4人目になる。田中と大谷は救援登板。先発では安楽に次いで2人目だ。開幕戦からいきなり150キロは珍しい。春の開幕では10年に西浦(天理)が敦賀気比戦で152キロを出したが、夏の開幕戦は例がない。

 今大会には最速152キロの横浜・及川(およかわ)、150キロの創志学園・西、149キロの木更津総合・根本、センバツで147キロの日大三・井上らが出場。「高速2年生」の競演が幕を開けた。【織田健途】