今秋ドラフト上位候補左腕の横浜(神奈川)・及川雅貴投手(3年)が9球団19人のスカウト陣の前で、復調を印象づけた。

6回2安打無失点にまとめた後輩左腕の松本隆之介投手(2年)の後を受け、7回からリリーフ登板し、3回を3安打2失点(自責1)。甘く入った143キロ直球を日大三の5番打者・大城龍馬外野手(2年)に本塁打される場面もあった。及川の被本塁打は高校入学後8本目。

ただ制球、球威とも上々の内容で、最速は147キロをマーク。5つの三振も奪い、ネット裏のスカウト陣をうならせた。ヤクルト伊東編成部長は19日の二松学舎大付(東東京)との練習試合登板に続く視察。「先日も良かったし、今日も安定していた。一時期の不調を脱した感はある。暴れるような球もほとんどない」と復調を認めた上で「いい左投手はどのチームもほしい。非常にいいものを見させてもらいました」と評価した。

DeNA河原スカウトディレクターは、制球に苦しんだセンバツ初戦の明豊(大分)戦以来の視察。「相手も強いし、甘いところにいくと本塁打になる。もう少し球がクロスに入るといい」と課題も挙げながら「状態はしっかり戻ってきているし、あとはこうやって自信をつけていけば」と頼もしそうに見つめていた。