センバツの中止が決まり、出場が決まっていた各校に落胆が広がった。履正社(大阪)は史上5校目の“夏春連覇”が消滅。
元阪神関本賢太郎氏(41)の長男で4番の主将、勇輔捕手(2年)を中心に準備を進めてきたが、岡田龍生監督(58)が無念の胸中を代弁した。各校は複雑な思いを抱いて目標を夏の甲子園に切り替え、鍛錬の日々に挑む。
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センバツ中止で、履正社の史上5校目の夏春連覇は、戦わずして消えた。岡田監督は「残念だ。テレビや新聞で10日間の自粛延期やプロ野球開幕延期などを知り、この1週間は不安な気持ちで過ごしていたが、生徒たちは甲子園でプレーできることを信じて準備してきた」と無念のコメント。「野球部の子供たちのことを考えたらかわいそうだが、同様に中止になった他競技の部員も同じ。これだけ感染者も増え、政府の方針もあり致し方ないのかなと思う」と胸中を明かした。
阪神で活躍した関本賢太郎氏の長男、勇輔捕手が主将で4番。小深田大地内野手(2年)とともに、破壊力のある打線の中軸を形成し、センバツへの準備を進めてきた。野球を始めたときから父の逸話を周囲から聞かされ、プレッシャーにもなったこともあった。「今は良い発奮材料。言われるほど『超えたい』という気持ちは強くなります」。父の仕事場だった甲子園で大暴れするイメージを描いていた。
関本主将を中心にまとまったチームは、夏春連覇を目指し、冬場は打撃力に加え、走力アップを狙い陸上のコーチを招くなど、走塁の意識も高めて準備を重ねてきた。通勤通学のラッシュ時を避けて登校させるなど、新型コロナウイルス対策も実行。大会は中止は残念で複雑だが、岡田監督は懸命に前を向いた。
「生徒たちにとっては非常に残念だが、最後のチャンスである夏に向けて1日1日を大事に練習していこうと選手たちに呼びかけたい」。“夏春連覇”から“夏連覇”へ。気持ちと目標を切り替え、夏の甲子園を目指してリスタートする。【高垣誠】

