「2020 夏季静岡県高校野球大会」が、11日に開幕する。12日の1回戦では、優勝候補の磐田東と昨夏4強の浜松工が、浜松球場の第1試合(午前10時開始予定)で激突する。磐田東は、今秋ドラフト候補の二俣翔一捕手(3年)が、1打席目からフルスイングでチームに勢いを与える。対する浜松工は、最速141キロ右腕のエース杉田蒼希主将(3年)が、自慢の直球を軸に、強力な相手打線を封じるつもりだ。【河合萌彦】

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磐田東の二俣が、好調を維持している。5日の知徳との練習試合で、三塁打1本と二塁打1本。持ち前の長打力は健在だ。高校最後の大会に向け「7イニング制で先制点が大事になる。打線では1番を任されているので、チームに勢いを与える打撃をしたい」と力を込めた。

組み合わせ抽選が行われた先月27日、浜松城北工との練習試合中に初戦の相手を知った。「浜松工と聞いて、チーム全体がざわつきました」。浜松工との対戦経験はないが、印象について「やっぱり杉田投手。雑誌などでしか見たことがないですが、140キロを投げる投手は少ないので、対戦が楽しみです」と声を弾ませた。

組み合わせが決まり、チームの雰囲気は変わったというが、自身は変わらない。勝つことにこだわり「練習試合も負けたら終わりの公式戦だと思ってやっている。四球でもいいから出塁することを第一に考え、必要ならバントもします」と、表情を引き締めた。

プロ入りへアピールするためにも、力が入る。「捕手としては、盗塁阻止率10割を目指します。打撃なら、1試合全安打のつもりでいく」と鼻息を荒くした。プロ注目選手の夏が、ついに始まる。