夏連覇を狙う静岡高の松本蓮投手(3年)が、三島北戦で6回1失点と好投。白星発進に導いた。

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静岡高の左腕エース松本蓮が、背番号1にふさわしい投球を披露した。三島北戦に先発し、6回3安打1失点。長打を許さず、5三振を奪った。打者22人に対して、四球は1つだけ。安定感が漂った。

初回、併殺崩れの間に先制を許したが、「『初回は走者が出るもの』と思っていた」。冷静さを失わず、その後は内外角へボールを散らして、凡打の山を築いた。「打者がバットに当てに来ていたので、多少甘くてもストライクゾーンで勝負した」。相手の狙いを読み切っていた。

打っても2打数2安打1打点。5回の右前適時打を振り返り「追加点がほしい場面で打ててよかった。遅いボールを狙っていた」。投打にわたる活躍を見せ、伝統校をけん引した。

昨夏の甲子園1回戦では、2番手として登板した。津田学園(三重)に1-3で敗れたものの、6イニングを投げて無失点。聖地で躍動した。2年連続の甲子園行きの夢は断たれたが、今は県の独自大会を制することに集中している。

18日の2回戦は、名将・永田裕治監督(56)率いる日大三島と対する。松本蓮は「野手陣を信じ、少ない球数での投球を心掛けたい」と力を込めた。【古地真隆】

◆松本蓮(まつもと・れん)2002年(平14)5月25日、吉田町生まれ。10年から吉田中央野球スポーツ少年団で野球を始める。吉田中2年時に県選抜大会で優勝。最優秀選手賞に輝いた。左投げ左打ち。180センチ、77キロ。