静岡県高野連の独自大会「2020夏季県高校野球大会」準決勝2試合は2日、静岡市内で行われ、静岡商は6-9で聖隷クリストファーに敗れた。エース左腕高田琢登(3年)は3番手で登板し、5失点。相手の攻勢を止めることができなかった。

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プロ注目の剛腕が、ベスト4で散った。静岡商の高田琢登投手(3年)は、聖隷クリストファー戦の5回から3番手で登板。2回4安打5失点と攻略され、6-9で敗れた。「(静岡高戦で7回完投した)前日(1日)の疲れが抜けきらなかった。チームに申し訳ない」と唇をかんだ。

2年春からエース左腕としてチームを引っ張った。昨夏も連投となった試合で打ち込まれ、8強止まり。「どの試合も自分が打たれて負けた。後悔ばかりの高校野球でした」。それでも、ドラフト1位でのプロ入りの目標は変わらず、「今後も体力づくりをしていきたい」と前を向いた。

高田とバッテリーを組んできた対馬勇斗主将(3年)は「また自分の配球で負けた」と悔やんだ。球威が落ちた高田をカバーしきれず、聖隷打線の勢いにのみ込まれた。しかし、「入学したころは琢登は雲の上の存在だったが、やっと対等なバッテリーになれたと思う」と胸を張った。

今後については「大学で成長してプロを目指したい。また琢登とバッテリーを組みたい」。高田も「プロで対馬を支えてあげられるよう、あいつが大学で頑張っている間にしっかりとした選手になりたい」と応じた。青春を共にした2人は、プロの舞台での再会を誓い合った。【河合萌彦】