加治木が種子島との開幕カードを制し、鹿児島1番星をマークした。

鮮やかな先制劇だった。初回は先頭から3連打で満塁とし、4番坂上航基内野手(3年)が「チームに流れを呼び込むためにも、ここで1本打たないと」と外角直球を左前にはじき返し、2点適時打。この回もう1点を加え、チームは3点を先制した。坂上は8回も左前打、3-2と1点差に迫られた直後の9回には1死満塁から中前へ2点適時打。「あまり記憶にないです」という1試合3安打で4打点と大暴れした。

地元には約400年以上続く伝統行事「加治木くも合戦」が存在する。直径1センチ、長さ60センチの棒の先で雌のコガネグモ2匹を戦わせるもの。戦国武将、島津義弘が兵の士気を高めるために行ったという諸説もある。加治木の体育祭でも「くも合戦」と呼ばれる種目がある。6人が支える竹の棒に対戦する2人が手と足でくものようにぶらさがり、蹴り技のみ禁止で互いを地面に落とし合う。2年時に初出場した坂上は「3年生に勝って1勝0敗。今は学校で一番強いと思う。今年も9月に体育祭があるので出る予定でいます」と笑い、「くも合戦で勝つためにも、野球で勝つためにも根性です」と胸を張った。

2回戦は8日で、シード校の神村学園と川内の勝者と対戦する。「どっちがきても自分たちより強い。くものように粘り強く戦いたいです」と意気込んだ。【佐藤究】

◆加治木くも合戦 直径1センチ、長さ60センチの「ヒモシ」と呼ばれる横棒で雌のコガネグモ2匹を戦わせる伝統行事。戦国武将の島津義弘が文禄・慶長の役(1592~1598年)の陣中で兵の士気を高めるため行ったのが始まりとされ、約400年以上続く。91年8月に「加治木くも合戦保存会」が設立され、18年に日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に認定された。

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