4点リードの6回2死で広島岡田に代打が出た。6回2失点での降板。球数は86球だった。ベンチの判断材料は6回の投球だろう。2死から下位打線に連打を浴びた。それも浅いカウントからボールが中に集まって打たれた。突然崩れる悪癖がある岡田だけに、その傾向を察知したはずだ。「打たれる→甘くなってはいけない→四球→ピンチを背負う」という悪循環に陥る前のジャッジと見る。

 投げているボールは超がつくほどの一級品。伸びのある直球にはほれぼれする。だが、このタイミングでの交代が、偽らざる今の岡田の評価だ。与えた四球は4回の1つだったが、直後に2ランを浴びていては信頼は得られない。精神的にも余裕がなくなっていることが見て取れた。今後は経験を積み、力の入れ時、抜き時を学んでいってほしい。そして、何よりの原動力となる悔しさを持ち続けてほしい。(日刊スポーツ評論家)