中日オネルキ・ガルシア投手(28)がリーグトップに並ぶ11勝目(5敗)をマークした。広島大瀬良に並んだ。「立ち上がり、うまく入ることができたけど、途中、走者を出したり、点を取られたりした。でも、何とか踏ん張ってゲームは作れたと思う」と振り返った。

 苦手な初回は3人で抑えたが、2回、4回と連打で失点。2-3の5回無死一、二塁のピンチでロサリオを三ゴロ併殺、陽川を得意のスライダーで空振り三振に切って、波に乗った。6回、7回は3者凡退。7回に藤井のダメ押し3ランが出て、勝利を確信したようにベンチで喜んだ。7回2失点で防御率も2・48。トップを守った。森監督は「勝ち頭だからもっと頑張ってもらいましょう」とさらなる活躍を期待した。

 ガルシアは11勝のうち、本拠地ナゴヤドームで早くも9勝目。01年、02年に8勝しているメルビン・バンチを抜いて、中日の外国人ではシーズン単独最多になった。

 7月は4戦3勝1敗。躍進を続ける後押しがあった。7月上旬、ともに球宴に選ばれていた松坂にリリースポイントについて助言を受けていた。日ごろから頻繁に会話しており「彼の存在は僕のとって大きい。メカニック(投球動作)についても話してくれる」と、日米で活躍したスターに感謝する。

 今季、同時入団したメジャー51勝のディロン・ジー(右手血行障害で離脱中)と対照的に、同5試合登板と実績の乏しいガルシアは計算された戦力ではなかった。だが開幕前から森監督にフォーム矯正、球の握りなど細かい指導を受け続け、すべて自分のものにしてきた。金髪モヒカンの派手な外見だが、謙虚さと向上心が異国での飛躍につながっている。