西武中村が自らのプロ野球記録を更新する通算17本目の満塁本塁打を放った。

6回の第3打席、日本ハム上沢の上下左右で揺さぶる軌道を見極めた。初球のツーシームを見逃し、スライダーを見送った。3球目はフォークを豪快に空振り。すると4球目、146キロの直球が高めに浮いてくると、球威に押し負けないスイングで右翼スタンドへ5号を運び「全球種に対応できるようにしている」とさらりと言ってのけた。

満塁弾は15年以来4年ぶり。記録更新にも「特になにも。ホームランはホームランなんで」と冷静に受け止める。18年目を迎えた今季、打順は6~8番を担う。打つ場所が変わっても、やることは変わらない。一時逆転となる1発に「本当はレフトスタンドに飛ばしたいんですけどね」とイメージ通りにいかなかったと首をかしげた。飽くなき向上心も変わらない。

通算満弾数10傑では唯一の現役選手で独走状態。通算本塁打も、400本まであと10本とカウントダウンに入った。「(状態は)だいぶよくなってきている」と手応えを口にした。【栗田成芳】

▼中村が15年8月9日オリックス戦以来、通算17本目の満塁本塁打。自身が持つ最多記録を4年ぶりに更新した。中村は15年8月9日に満塁通算135打席目で16本目の本塁打を打ったが、その後は前打席まで満塁では41打席で36打数3安打、打率8分3厘の本塁打0。王(巨人)の15本を抜いてからの中村は満塁でさっぱりだった。