売り出し中の巨人若林晃弘内野手が、一振りで試合の流れを呼び戻した。

DeNA今永に無安打に抑えられていた5回。1死後、四球の走者を一塁に置きフルカウントから内角に入った147キロを左翼席にたたき込んだ。同点2ランに「球が強い投手なので、負けないようにコンパクトに芯に当てることだけを考えました。真っすぐ狙いでした」と喜んだ。

今季3本塁打はすべて本拠地東京ドーム。左打席で放った6月7日ロッテ戦のプロ初アーチも、2点を追う4回の同点2ランで、チームに流れを引き寄せた。元大洋の憲一氏(66)を父に持ち、本来は右打者だったが、父の指導でスイッチに転向した。相手投手の右左に関係なく二塁で先発を続け、つかんだチャンスで結果を出し続ける。右打席から引っ張った豪快な1発に「久しぶりにレフトに打てたなという感じです」と手応え十分だった。

5回開始前にベンチ前で円陣を組んだ直後に飛び出した1発。原監督は「手も足も出ない状況の中、良かったと思いますね。ズルズルというか、非常に苦しんでいる状況でしたから。勢いをつけたと思いますね」と称賛した。