日本ハムの来年の応援大使が24日、札幌ドームで行われたファンフェスティバル内で決定し、清宮幸太郎内野手(20)は奥尻町、吉田輝星投手(18)は初山別村に就任した。来季の活躍が期待されるドラフト1位コンビは、ともに人口が少ない小さな町村へ。プレーで勇気と元気を届け、来オフに胸を張って訪問する。

期待のドラ1コンビが、小さな町村から北海道を盛り上げる。20年の応援大使が離島・奥尻町に決まった清宮は、ワクワクしていた。人口約2500人。北海道の南西部日本海に浮かび、ウニやアワビなどの海の幸が豊富だ。釣りなどのレジャーができることも魅力で「長旅とかも好きなので楽しみです。遠いところですけど、こういう機会だからこそいけるところだと思う。本当に今から楽しみ」と目を輝かせた。

2年目の今年は由仁町の応援大使を務め、今月19日に同町を訪れてイベントに参加した。農園での長いも掘りなどを体験し笑顔が絶えなかったが、心の片隅には、81試合の出場にとどまった不本意な今季成績(打率2割4厘、7本塁打)が引っかかっていた。「結果を出せば堂々と行けると思う。胸を張れるように結果を残せれば一番かなと思う」と決意を固めた。

初めて応援大使に就任する吉田輝も人口1100人ほどの初山別村となった。「村の人たちと触れあえるのが楽しみです」。今から来オフの訪問を心待ちにした。注目ルーキーとして迎えた今季はわずか4試合、11イニングの登板に終わった。「今年は1勝しかできなかった。今年以上の結果を目指して1勝したら2勝、2勝したら3勝とどんどん狙っていきたい」と意気込んだ。

ファンフェスティバル内では、ファンと交流。握手会や写真撮影などをして触れあった。清宮は「すごく近くで触れあえたのでよかった」。吉田輝も「応援大使も決まって、ますます1軍で活躍しないといけないなと感じた。来年はシーズンの結果で応援してもらえるように頑張りたい」と気持ちを高めた。リーグV奪回、そして町おこしへ、投打の若きスターが北海道を盛り上げる。【山崎純一】

◆奥尻町 北海道檜山管内に位置する離島。面積は142・99平方キロメートルで、道内の離島では利尻島に次ぐ大きさ。北海道本土とは函館からの飛行機、江差、せたなからのフェリーで行き来できる。うに、あわびなど魚介類が特産。阪急(オリックス)で活躍し、日本ハムで投手コーチも務めた佐藤義則氏も同町出身。