阪神矢野燿大監督が「牧田枠バトル」を期待した。獲得を目指していた牧田和久投手(35)の楽天入りが前日26日に決定。

この日、兵庫・三木市内で取材に応じた矢野監督は「ぜひとも欲しかった選手」と前置きした上で「縁がなかったということ。逆に牧田がくれば先発、中継ぎ(いずれか)のポジションが1つなくなったわけだから、若い選手の楽しみが増えたことになる」ときっぱり。「悲観的にはまったく捉えていない」と言い切った。

もちろん、一野球人として、牧田の選択には「尊重というか。野球人生を頑張ってもらって」とエールを送る。だが、勝負となれば容赦はしない。「対戦することもあるだろう。そのときは全力で倒しにいく」と宣言した。

今季のチーム防御率3・46は12球団トップ。25歳以下の選手だけでも藤浪、高橋遥、小野、才木、望月、浜地、馬場ら楽しみな投手陣を多く抱えており、西を筆頭とした先発陣と強力救援陣に誰が台頭、復活してくるか。激しい争いが繰り広げられるのは必至で、牧田獲得はならなかったが、指揮官は競争によるレベルアップを確信している。