サード譲らん! ソフトバンク松田宣浩内野手(36)が1日、自身が持つ三塁手ではリーグ最長の5年連続全試合出場の更新へ気合を入れた。福岡市内の商業施設でトークイベントに出席し「来年は37歳、15年目。まだまだ全試合出たろうと思っている」とファンの前で力強く宣言した。

球団はヤクルト退団が濃厚となったバレンティンの獲得調査を進めている。バレンティンは左翼を守り、その“余波”で今季は主に左翼を守ったグラシアルが本職の内野に回る可能性がある。チーム内競争の激化も予想される中、松田宣は相手が誰であろうと意に介せず、自分のプレーを貫くことに専念するつもりだ。

「30本塁打を打つ準備をして、30本打っても外されるなら仕方ない。サードのレギュラーとしてやることをやって、悔いのないようにしたい。全試合出て、30本打って、ゴールデングラブ(GG)賞を取るための練習をする。自信を持ってやりたい」

2年続けている30発、7年連続のGG賞。これを維持することが6年連続となる全試合出場への近道になると信じている。

内川とオープンカーに乗った11月24日の日本一パレードでは気持ちを押された。「内川さんと2人で『まだまだ声援あるな。まだいけるな』と」。車上から再確認した期待に応えるだけの自負もある。「体は35歳を超えてからの方が調子がいい。肌のつやであったり、動きもいい。若い頃は力任せだった。今はいろいろ考えてやっている」と胸を張った。信じる道を突き進み「鷹の鉄人」は前人未到の旅を継続する。【山本大地】

○…松田宣がトークショーでプレミア12での裏話を明かした。先発を外れた韓国との決勝で声出しをしてチームを鼓舞。話題になった日の丸のはちまき姿について「決勝までいったらやろうと決めていた。東京ドームの隣のドン・キホーテで買いました。どこにあるか分からなかったので、店員の人に『ハチマキありますか』と聞いてね」と入念な仕込みを告白した。東京五輪への思いも強まったようで「シーズン最初から爆発して、五輪にも選ばれたい」と目をぎらつかせた。

◆連続シーズン全試合出場数 松田宣の三塁手としての5年連続全試合出場はパ・リーグ最長。全ポジション通じてのパ・リーグ記録は8年で、西武時代の松井稼頭央が96~03年に達成。なおプロ野球最長は17年で、松田宣と同じ三塁手の衣笠祥雄(広島)が71~87年に成し遂げた。