日本ハム万波中正外野手(19)が「開幕1軍」を新たなターゲットに定めた。21日に2月1日から始まる春季キャンプの1、2軍メンバーの振り分けが球団から発表され、高卒2年目で初めて1軍スタートすることが決定。飛躍を期す今季の第1段階をクリアし、次はキャンプ初日からアピール全開で1軍キャンプ全日程完走、そして開幕1軍メンバー生き残りを目指す。

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19歳のハートは大抜てきに早くも燃えていた。1軍スタートの吉報を受けた万波は「うれしいです。でも、まずは1カ月、1軍にしがみつきたい。今年は(2軍の)国頭と名護も近いので、絶対に2軍に落とされないようにしたいです」とまくしたてた。次なる目標も鮮明になった。「1軍スタートなら開幕1軍を目指してやるのが前提。次につながるようにがむしゃらに、やりたい」と話した。

昨季イースタン・リーグでチーム最多14本塁打を放った期待の長距離砲は、キャンプ序盤からスタートダッシュを決めるつもりだ。「やってきたことを全部出したい。最初の実戦から結果を出したい」。西川、大田、近藤、王柏融ら1軍外野陣は主力がそろっている。開幕まで生き残るには、インパクトを残し続けなければいけない。「若手野手はキャンプ初日からMAXでいかないといけないし、僕もMAXに持っていける」と自信を見せた。

この日は鎌ケ谷での自主トレで居合わせた西川と肉体を追い込んだ。「ハルキさんが来た時に『マンチュウ(万波の愛称)にいいトレーニングがあるから、一緒にやろう』と言ってもらったので、やらせてもらいました」。即興で実現した主将との競演では、坂道を利用した下半身強化のトレーニングなどを実施。「速筋を鍛えるトレーニングと言っていました」と瞬発系の筋力アップを図ったメニューに苦痛の表情を浮かべながらも、最後までやりきった。

ポスト西川としても期待される万波は「シルエットも何もかもスターという感じ。一挙手一投足に華がある。外野手として目指す選手像です」とリスペクトする。そんな先輩から言われたのは「最終的にはバットにボールが当たらなかったら意味がない」。西川との自主トレ後は、室内練習場できっちり打ち込んだ。「ここまでは順調に来ています。キャンプで西川さんを、オッと言わせたい」。身体能力抜群のホープが、名護で旋風を巻き起こす準備は万全だ。【木下大輔】