メモリアルアーチを放つのは!? 日本ハムは8日、新球場のタピックスタジアム名護で“開幕戦”となる紅白戦を実施する。2軍からも若手が出場予定で、アピール合戦が見込まれる一戦。4番で出場予定の万波中正外野手(19)や定位置奪取を狙う平沼翔太内野手(22)ら威勢のいい若手が「新球場1号アーチスト」に名乗りを上げた。

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ギラギラした視線が、真新しい球場フェンスの先を見つめている。タピックスタジアム名護で最初の実戦となる8日の紅白戦に向け、若手野手陣が燃えている。1軍定着を目指して出場予定で、本塁打を打てば猛アピールとともに「新球場1号を放った男」として名を刻めるチャンス。連日、ハードな練習メニューを消化する若手が目の色を変えていた。

4番で出場予定の万波は「分かりやすい結果を出したい」と本塁打宣言。威勢のいい声を上げたのは、遊撃のレギュラーへ燃える平沼。「オレが狙おっかな!」と不敵な笑みを浮かべた。5年目を迎え、攻守でレベルアップ。自信を見せた一方で「良い風が吹いてくれたら、いってくれるんじゃないかな」と、風頼みの本音もチラリ!?

ラッキーボーイの存在を忘れてはいけない。4年目の郡はプロ初実戦となった17年の紅白戦で、サヨナラ3ランを放った。同期の今井からも「意外と郡かなあ」と推薦されるほど。「本塁打を狙って打ったことがない」と話す郡は正捕手争いに加わるために、マスクをかぶっても強気に攻める。「ガチ配球で、本塁打を打たせません!」と予告した。

鼻息荒い若手に、鋭い視線を送る小笠原ヘッド兼打撃コーチは「結果の前に内容が大事になってくる。練習にどう取り組んでいるかとか走塁とか、そういうのを見ている。結果は度外視だね」と話したが、栗山監督は「誰がはっちゃけてくれるかな。熱いものがこちらに伝わってきてほしい」と期待した。新装された名護の1号が誰から生まれるか注目だ。【田中彩友美】

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▽新球場1号狙う若手

高卒5年目姫野「飛ばす打者ではないけど(打撃は)全体的には良くはなっていると思う。(首脳陣らを)オッと思わせられるようにしたい」

高卒6年目で今季から育成契約の高浜「1打席の勝負になってくる。いかに少ないチャンスの中で集中して打席に入られるか。安打の延長で入ったらラッキーくらいの気持ちで」

育成2年目の海老原「結果を出してチャンスを増やしたい。名護の球場は新しくなってわくわく感がある。ホームランを打てたらいいですね」