平成生まれ初! 楽天浅村栄斗内野手(30)が、NPB史上130人目となる通算1500本安打を達成した。

6回1死一塁、中日藤嶋から右前打を放ち節目に到達。平成生まれの選手では初の快挙となった。2回無死一、三塁で先制適時打を放つなど、3安打で打線をけん引。チームを交流戦首位タイ浮上に導く活躍で、本拠地お立ち台に上がると「いろんな指導者の方に巡り合って、ここまで来れましたので。いろいろな人に感謝したいです」と感謝の言葉を述べた。

地道な努力と素直な姿勢で結果を積み上げた。開幕から好調だったが最近は不調に苦しんだ。「いい時も悪い時もあると思うんですけど、1打席でも早く戻さないとチームに迷惑かかるので」と前夜9日の敗戦後には、室内練習場に午後11時近くまで残りバットを振り込んだ。今や侍ジャパンでも主軸を張る球界屈指の打者となったが、周囲の声には素直に耳を傾ける。この日も試合前練習で渡辺打撃コーチの助言で細部を確認。「自分で感じるのと第三者が見て感じるのは全然違う。そういうのは素直に聞いてみたいと思いますし、現にアドバイスで再確認できたので。指導者の方の意見って、ありがたいと思います」とうなずいた。

まだ30歳。さらなる高みも視野に入るが当人は冷静だ。「2000本って自分でも分からない領域。そんなに甘くはないと思いますが、1本、1本、これからもコツコツとやっていきたいなと思います」。愚直に謙虚に安打を積み重ねていく。【鈴木正章】

▼通算1500安打=浅村(楽天) 10日の中日3回戦(楽天生命パーク)の6回、藤嶋から右前打で達成。プロ野球130人目。初安打は西武時代の10年3月31日のソフトバンク2回戦(西武ドーム)で岩崎から。浅村は90年11月12日生まれで、平成生まれでは初の達成。30歳6カ月は史上10位タイの年少記録。

▽楽天石井GM兼監督(浅村について)「頼もしい選手だと思います。(試合に)出続けられる体の強さとパフォーマンスと、常に両立出来ているのはすごい。背中で引っ張ってくれるプレーヤーです」

▽楽天鈴木大(4回に3号2ラン)「手応えはありました。いい風が吹いてくれましたね」