阪神の中野拓夢内野手(25)が後半戦も「走る虎」の中心になる。前半戦は同僚近本、ヤクルト塩見に次ぐリーグ3位の16盗塁をマーク。盗塁死はわずか1つと成功率9割4分1厘だ。

甲子園の全体練習に参加したルーキーは「エキシビションマッチでスタートを切る勇気やタイミングをしっかり再確認していきたい」と、後半戦に向けて量産の準備を進める。

前半戦のチーム71盗塁はリーグ最多。積極走塁は矢野監督が掲げる1つのテーマだ。指揮官はその理由を「結果的に盗塁という数字だけに表れない部分で相手にプレッシャーもかかる。だから俺は走る。走塁って見た目にも躍動感があって、ムードも上がる」と力説。後半戦もその信念はブレない。

今季17盗塁の近本は、1年目から36盗塁を記録して盗塁王を獲得し、今や矢野野球に欠かせない存在だ。その近本に対して、中野は「数字を特に意識することはないですが、自分のやるべきことができれば、そういった数字にも近づくことはできると思う。まずはチームが勝つことを最優先に、チームの勝利につながる盗塁ができれば」と力を込めた。【桝井聡】