今月ソフトバンクからトレード移籍した阪神二保旭投手(31)は、6回3安打3失点だった。立ち上がりと先頭の四球から失点につながったところを反省点としたが、試合はつくった。「本当に結果がすべてだと思うので、結果にこだわって、1試合、1試合、全力でやっていくだけです」。後半戦の先発ローテーション争いに向けて、アピールを続ける。

2日前の27日、九州国際大付時代の恩師である若生正広(わこう・まさひろ)氏が70歳でこの世を去った。二保はトレードの際も連絡を取り、若生氏が福岡で新たな仕事を始めることも聞いていたという。「体は元気なのかなと思っていた。急だったというか、自分の中で、こんなに早くというのは思っていなかった。亡くなって、いろいろ考えることがあったというのも事実です」。

今でも心に残る教えは、一番いい選手はけがをしない選手だということ。「体の面に関しては本当にものすごく大事さというのは教えてもらった。技術うんぬんというよりは、どちらかというと自分の体、メンタルという部分は本当に鍛えられたと思います」。

改めて心に誓ったのは、野球で恩返しするということだった。「今日の試合もそうですけど、本当に野球でしか恩返しはできないので。1年でも長く、野球がやれるようにですね。一生懸命練習して、頑張っていきたいと思います」。若生イズムを胸に、これからも腕を振る。