阪神ドラフト7位高寺望夢内野手(18)が「白米パワー」で、プロで初めての夏を乗り越える。

シーズンが開幕し約4カ月。18歳は「毎日試合があるのでけっこうしんどい部分もあります」と本音を漏らしたが、体重キープのためにこだわる食事の話になると、イキイキと話し始めた。

「食事はもうなんでもいいので…なんでもよくはないですけど(笑い)。自分はけっこうすぐ体重が減るので、白いご飯を中心にいっぱい食べることを意識して、体重は思ったよりも夏になっても減らないです。寮のご飯はおいしいですね!」

朝昼晩、兵庫・鳴尾浜の虎風荘で炊かれたアツアツの白米をかき込む。グラム数にこだわり「600~700グラムですかね」と、夜は必ず約2合以上を平らげるという。

大量摂取した炭水化物をウエートトレーニングで燃やし、体はがっちりとしてきた。この日もトレーニングルームから出てきたのは、試合後1時間以上がたった午後6時前。最後の1人になり、先輩たちが使用したウオータータンクを手に充実の汗をぬぐった。

グラウンドでは箸…ではなくバットを握り、この日はオリックス宮城からチーム初安打となる左前打を放った。「いつも気合入れているんですけど、いつも以上に。めったにない機会だと思うんで、無駄な打席を作らないようにしようという思いでいった」。パ・リーグ最多タイ9勝の左腕から放った一打は大きな自信となったはず。大好きなお米の力をエネルギー源にバットを振り続ける。【中野椋】