先発挑戦中の阪神2年目左腕、及川雅貴投手(20)が後半戦のローテ入りを猛アピールした。エキシビションマッチの西武戦(甲子園)で5回を2安打1失点。5三振を奪う好投を見せた。今季2軍では6試合で先発も、1軍ではプロ入り初。「中継ぎと違った緊張感がありましたが、立ち上がりもしっかり投げることができました」と充実だ。

初回を3人で斬り波に乗った。2回は5番山川を低めのツーシームで空振り三振。最速149キロを計測した直球にカーブ、スライダーなどもさえて凡打の山を築き、「変化球でも真っすぐでもカウントが取れたことが収穫」とうなずいた。

唯一の失点は5回に浴びた中村のソロ。浮いた直球を左中間に運ばれた。「少しバテてしまった」とスタミナ配分を反省。だが、矢野監督は「落ち着いて投げていた」と評価し、今後は「(他の左の)中継ぎとの兼ね合い」とした上で、「(先発)準備はしてほしい」と続けた。第6の男を争う藤浪、二保も好投しており、うれしい悲鳴状態だ。

母校の横浜(神奈川)が28日、自身が2年時の18年以来、3年ぶりに夏の甲子園出場を決めた。「いい刺激になりました」。後輩がやって来る聖地のマウンドで、一足先に躍動した。

打席では2回に1球で犠打を決め、3得点目につなげた。63球で降板後はブルペンで“続投”するなど、長いイニングも想定して準備。「先発でやっていきたい思いはある。次回もあれば頑張りたい」と意欲満々だ。後半戦逃げ切りVの秘密兵器として、背番号37がスタンバイする。【中野椋】

阪神ニュース一覧はこちら―>