今季限りで現役を引退する巨人大竹寛投手(38)、野上亮磨投手(34)はシーズン終盤での1軍復帰に向け、川崎市のジャイアンツ球場で懸命にリハビリを続けた。

大竹は右膝痛、野上は右肩痛を抱え、先が見えない日々の中でも、ともに支え合いながら、故障班の若手とともにメニューを消化した。

故障班には19年ドラフト1位の堀田賢慎、今季、イースタン・リーグで開幕投手を務めた井上温大、ドラフト2位ルーキーの山崎伊織ら、将来有望な若手も汗を流した。

心が折れそうになることもあっただろう。それでも、弱音は吐かず、かつて、2ケタ勝利を挙げたベテランがもがき、苦しみながら前に進み続ける背中を若手に示した。

2人の目標だったクライマックス・シリーズでの登板はかなわなかったが、未来の巨人に有形無形の財産を残した。【久保賢吾】