中日祖父江大輔投手(34)が25日、今季取得条件を満たした国内FA権の行使を封印して残留し、契約交渉で3000万円増の年俸1億円プラス出来高払いの複数年契約を結んだ。

昨季最優秀中継ぎ投手に輝いた右腕は「とにかく愛知県が好き」と地元愛が決め手だと明かした。

祖父江は愛知県生まれで、愛知-愛知大-トヨタ自動車を経て13年ドラフト5位で入団。今後の活躍次第で海外FA権の取得条件も満たしそうだが「(行使は)考えていない。ずっと愛知県にいて、ドラゴンズにいたい」と生涯ドラゴンズを宣言した。

入団から8年連続30試合以上に登板し、今季は自己最多の55試合登板で1勝2敗5セーブ19ホールド、防御率2・59の安定感でブルペンを支えてきた。立浪新監督に対しては「野球を始めた時からテレビで活躍を見ていた。ドラゴンズのスター。一緒に野球をできるのは光栄です」と語り、本人に残留報告も済ませた。

この8年でチームの最高成績は昨年の3位。「ずっと1年間1軍にいる目標はクリアできた。次は優勝を達成したい」。自慢のヒゲをそり落とした右腕は、未体験の優勝の2文字だけをにらんだ。(金額は推定)【伊東大介】