今季先発転向する阪神及川雅貴投手(20)が5日、沖縄・宜野座キャンプで、新たなエースを狙う自覚を見せた。

ブルペンを視察する矢野燿大監督(53)が期待の若手、湯浅京己投手(22)に「エース!」と声をかけると、投球練習中の及川が「ハイ!」と返事。福原忍投手コーチ(45)が「今、こいつ(及川)がハイって言いました」と大声で矢野監督に報告し、笑いの渦が起きた。

喜んだ矢野監督は、その後、及川が投げるレーンの右打席へ立ち、球筋を確認。20球目を前に「1球勝負! 追い込んだ」と、及川に勝負の1球を要求。緊張したのか及川の直球は低めに外れてボール。矢野監督は「鳴尾(浜)!」と、厳しい判定をし、ブルペンを後にした。

及川は直後の直球を厳しいコースに決め、受けた横川ブルペン捕手のミットの音も「バチーン」と響き、周囲からは突っ込みの声があがっていた。

及川はこの日116球、スライダーやチェンジアップもまじえて投げ込んだ。今季初の対外試合となる8日の日本ハムとの練習試合(宜野座)での先発が濃厚だ。