巨人が1点差で競り勝ち首位を守った。今季初めて、内野が本職の4番岡本和真内野手(28)を左翼で起用。一塁は好調の大城卓、三塁は現役最多安打の坂本をオーダーに並べた。4回に岡本和の安打を起点に追いつき、5回も岡本和が左中間フェンスに直撃する決勝の勝ち越し打を放った。チームは4カード連続で勝ち越しを決めた。19日から前半戦最後のカードとなる中日3連戦に臨む。

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アンダーシャツには汗が染み込んでいた。岡本和がお立ち台で、いつもと少し違う疲労感の中で喜びをかみしめた。

「今日はめちゃくちゃ汗をかきました」

5回1死一塁、阪神大竹の130キロカットボールを捉えた。左中間フェンス直撃の勝ち越し適時二塁打。「ランナーをためる方が相手は嫌かなと思ってました。それが長打になってよかった」とつなぎの意識が試合を決める長打につながった。直近7勝で6度目となる決勝打。抜群の勝負強さを発揮した。

大きめのグラブを手に、いつもとは違う景色で守った。昨年9月以来、今季初の左翼でスタメン起用だった。5回2死一、二塁のピンチでは、阪神佐藤輝の左飛を捕球し、一塁側ベンチに小走りで戻った。守備位置からベンチまでの距離は三塁、一塁と比べて倍以上。「それで体が動いていい流れになったのかもしれないですね」。本職とは違う緊張感も重なって、自然と汗がにじみ出た。打球を処理した直後の攻撃で、試合を決める一打を放った。

積み重ねてきた経験がある。シーズンを通じ、結果を出すために逆算をする。春先は絞った体でシーズンイン。「夏に体重が増えちゃうんですよ」。徐々に自然と体重を増やしていく。今季は例年より痩せ気味でトレーニングしながら体重を維持する。「そんなにレディーに聞かないで」と体重は秘密だが、夏に調子を上げてきた。

伝統の一戦に勝ち越し、首位をキープ。阿部監督は「岡本が打ってくれて。また違う景色でたまにはいいかな」と言った。三塁でも一塁でも左翼でも頼もしい。4番が打てば、チームは勝てる。【上田悠太】

▼岡本和が5回に決勝点となる勝ち越しの適時二塁打。岡本和の勝利打点(V打)は今季15度目で、今月だけで6度目。岡本和の月間6V打は23年6月以来自身2度目となり、2リーグ制後の巨人で月間6V打を複数回マークしたのは長嶋、原に次ぎ3人目だ。長嶋は66年7、8月、67年8月(すべて7V打)原は82年8月、83年5月、87年7月で、2人とも3度記録している。ちなみに、王は67年8月、松井は96年8月のそれぞれ1度しかなかった。

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