日本ハム加藤貴之投手(32)が、2度の打球直撃にも耐えて5勝目をマークした。1回に楽天村林のゴロが左膝に直撃。勝利投手の権利を目前にした5回には、辰己のライナーが左膝裏付近を襲った。いずれも治療の末に続投。5回を7安打4失点と苦しみながらも、7月19日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来の白星をつかんだ。チームは後半戦初の同一カード3連勝。2位ロッテに1差とした。
加藤貴が本能的にボールを追った。勝利投手の権利を目前にした5回1死二塁、自身を襲った白球が一塁側に転がり、座りこみながら一塁へトスしてアウトをもぎ取った。1回にもゴロが左膝を直撃しており、2度目の災難。試合後に「大丈夫です。特に問題はないです」と軽傷を強調したが、15個目のアウトを奪うと、足を引きずりながらベンチへ引き揚げた。
ただでさえ苦しい投球内容だった。立ち上がりから連打を浴びるなど、毎回走者を背負うピッチング。2回には今季3本塁打の村林に対し、内角低めを狙った137キロ直球が高めに浮いて痛恨の3ランを被弾した。「みんなに助けられたっていうのが本音。こういう投球をしてたら、チームに迷惑かかる」と、5回まで5得点の打線に感謝した。
新庄剛志監督(52)は「1回目が(膝の)皿、2回目が裏。だからバランス取れたかな」とジョークを飛ばしながら「最低限やってくれたんですけど。5回が限界だったですね。器用だから、けがしてても、手先のね、器用さでなんとか踏ん張ってくれますけど」と、プロ通算221登板の左腕の技術と経験を信頼していた。
約3週間ぶりの白星にも反省の言葉が並んだ。3被本塁打で4回5失点と精彩を欠いた2日ソフトバンク戦(みずほペイペイ)に続いて失点を重ねた。10日からは9連戦の正念場が待ち構えており「1イニングでも多く投げないといけない。うれしいよりも先に反省していきます。今のままじゃ絶対ダメだと思っている」と先発陣の柱として猛省した。2位ロッテとのゲーム差は1。「一応貼って寝てってことで。特に痛みはないです」と湿布を手に球場を後にした加藤貴が、本来の姿を取り戻して後半戦も腕を振り続ける。【黒須亮】



