ソフトバンク小久保裕紀監督(54)が激怒した。山口・宇部で行われた巨人との試合を振り返った小久保監督の顔が厳しくなっていった。
2点を追う7回2死二、三塁から途中出場の渡辺が左腕森田の直球を捉え、中堅越えの同点に追いつく2点適時二塁打を放った。大阪遠征3試合で適時打がなかったチームにようやく36イニングぶりの快音だったが、その後はいけなかった。さらに2死一、二塁となって渡辺が捕手のけん制に刺され勝ち越しの好機をつぶしてしまった。
「陸(渡辺)がいい形でヒットを打ったが、あの走塁でマイナス。あんなんじゃ1軍には置いておけないと。俺の指導不足でもあるが、それはコーチの指導不足。何回同じことをしているのかなという話は全員の前でしましたけどね。結局、あそこで打っても、あの走塁をされたら1軍に置いておくのはきついという話をしました」
小久保監督は語気を強め、試合後に全員を集めミーティングを行ったことを明かした。オープン戦での全員集合の「公開説教」は珍しい。開幕を約2週間後に控え、小久保監督はチームに凡事徹底を促した。
この日のゲームは「リスク管理」の意味合いで、小久保監督はタクトを振らず、攻撃サインなどはすべて村松野手チーフコーチに任せた。インフルエンザ罹患(りかん)などで監督不在になった場合を想定したものでベンチで小久保監督は客観視して戦況を見守っていた。「俺ならこうするのにな、というのがいっぱいありましたけどね」と苦笑いを浮かべていたが、たがの緩みは看過できなかった。
渡辺はオープン戦は5打数4安打、3打点、打率8割と打撃好調。「いいときは最大化にする。ダメなときは最小化。いいときほどいい印象のまま終わる。あのワンプレーで全然、評価は下がります」。小久保監督の口調は最後まで厳しいものだった。【佐竹英治】



