侍ジャパンの村上宗隆内野手(23=ヤクルト)は劇的なサヨナラ打の場面で、バントも意識していた。

1点を追う9回無死一、二塁の打席。送れば、サヨナラの走者が得点圏に進む状況でもあった。「少しバントも頭よぎった」。しかし、栗山監督の判断は違った。城石内野守備走塁兼作戦コーチから「監督がムネ(村上)に任せた。思い切っていけ」との言葉を伝え聞いた。それで奮い立った。「やるしかない」と腹をくくった。

打球は左中間フェンスに直撃。「もしかしたら入るのではないかと思ったけど、パワーなくて。手前で失速してしまった」と振り返るが、一塁走者は周東。打った時に「サヨナラだ」と信じられた。

「チームの皆さんに助けられたのもありますし、監督の城石さんの一言にも救われた。本当に周りの力、チームのありがたさ、チームの団結をすごく感じました」。最高の場面、窮地で村神様が生き返った。

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