WWEスーパースターのクリス・ジェリコ(47)が凄惨(せいさん)な流血劇で再び新日本のマットを襲撃した。

 標的になったのはIWGPインターコンチネンタル王者内藤哲也(35)。「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」対「鈴木軍」の10人タッグ戦で、金丸をデスティーノで葬った後に、意気揚々と花道を引き揚げる途中で、観客席から覆面男が襲いかかった。会場が騒然とする中で、リング上で自らマスクを外すと、そこにいたのはジェリコ。会場にどよめきが広がる中で、怒りの表情でゴングで内藤の頭部を殴りつけた。その後も暴走は止まらない勢いだったが、なんとか若手が制止に入ると、「内藤を差し出せ!」と絶叫しながら会場の裏口からタクシーで消え去った。

 姿を見せるのは1月5日の後楽園大会以来。その時も突如として内藤を襲い、騒然とさせた。前日4日の東京ドーム大会でUSヘビー級選手権で敗れた後だけに、標的を内藤に変えたのかと関心が広まっていた。その後は音沙汰がないように見えたが、内藤狙いは変わっていなかったようだ。

 血染めの顔面で息も絶え絶えの内藤は「強烈な挑戦表明でしたね。世界的に有名なレスラーなんでしょ。これだけ熱くなってしまう。彼の行動が俺の存在価値を示してくれましたね」とニヤリ。「100点満点をあげたい。ただ、ここは俺のホームなんですよ。これだけやっておいて何もダメージを負わずに帰れると思うなよ」と不敵に笑った