呪術師アブドーラ・ザ・ブッチャーさん(78)の引退セレモニーが、第3試合の後に行われた。

全日本、新日本で活躍し12年に引退表明したブッチャーさんは車椅子でリング上に登場。ミル・マスカラス、初代タイガーマスク、武藤敬司、スタン・ハンセンらレジェンドから花束を贈られた。ブッチャーさんは「ここにジャイアント馬場さんがいてくれたら完璧だった。若い人には親を大切にしろと言いたい」と日本のファンに最後のあいさつをし、満足そうに、10カウントゴングを聞いた。

セレモニーを終えたブッチャーさんは「最高でした」。同時に「昔のレジェンドでもういない人もいる」とさみしさも痛感した様子だった。長年の付き合いのマネジャーと親友を亡くしたばかりで、悲しみの中にいるが「みんないつかはあの世にいく。近い将来はいやです。もうちょっといたいです」と長生きを望んだ。「リングでも言いましたが自分の親を施設にぶち込まず、最後まで親の面倒を見てください」とファンに親孝行するよう念押しでメッセージを送った。