WBC世界スーパーバンタム級暫定王者の亀田和毅(27=協栄)が同級正規王者レイ・バルガス(28=メキシコ)に0-3の判定で敗れ、王座統一に失敗した。亀田はリーチ長く、手数多いバルガスに対抗して、積極的に前に出続けたが有効打は奪えなかった


◆WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦12回戦


バルガス判定亀田和毅

WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦でレイ・バルガス(左)のパンチを浴びる亀田和毅(共同)
WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦でレイ・バルガス(左)のパンチを浴びる亀田和毅(共同)
BC世界スーパーバンタム級王座統一戦でレイ・バルガス(右)のパンチを浴びる亀田和毅(共同)
BC世界スーパーバンタム級王座統一戦でレイ・バルガス(右)のパンチを浴びる亀田和毅(共同)

【12回】 バルガスが距離をとって手数をだす。亀田はクリンチの離れ際にパンチを放ち、バルガスの顔面に当たる。減点1。場内から激しいブーイング。亀田はめげずに、バルガスをコーナーに追い込むなど、がむしゃらにパンチを放つ。父史郎氏の「追いかけろ」の指示通り、最後まで前に出て、パンチを放つが、有効打は奪えない。結局0-3の判定で敗れた。


【11回】 セコンドから史郎氏の大声のゲキがとぶ。だが、展開は変わらず。リーチのあるバルガスとの距離はなかなか縮まらない。近づくとクリンチ。もどかしい展開が続く。もっともバルガスの有効打も少ないだけに、亀田も大きなダメージはない。この回も最後まで積極的に前に出た。


【10回】 距離をとるバルガスに対して、亀田は懸命に距離を縮めようと前にでる。だが、バルガスのガードは堅く、近づいてもうまくクリンチでかわされる。


【9回】 開始から打ち合い。亀田は「来い」とアピール。ノーガードで挑発する場面も。バルガスは手数多い。亀田は離れ際などに単発にパンチを決めた。


【8回】 亀田は前に出て、パンチ放つが、バルガスにはクリンチなどでうまくかわされる。1分半すぎに亀田は連打で攻めたてる。バルガスは距離を取って手数を出して対抗。


【7回】 バルガスは手数多い。亀田は前に出続けるが、なかなかパンチが決まらない。バルガスも有効打は少ない。


【6回】 亀田は積極的に前に出る。何度かロープ、コーナーに追い込むが、有効打は少なく、バルガスに決定的なダメージは与えられない。


【5回】 手数多いバルガス。1分半すぎには右ストレートを顔面に決めた。カウンター狙いの亀田は慎重。セコンドの父史郎氏から「前にいけ」とのゲキが飛ぶ。


【4回】 亀田がコーナーにバルガスを追い込んで右ストレート、左フック。1分半には左フック決める。手数はバルガスも亀田は終始プレッシャーをかけ続けた。


【3回】 バルガスの右ストレートが決まる。亀田も踏み込んで右ストレート。手数はバルガスが上回る。


【2回】 亀田はプレッシャーをかけて前に出る。互いにパンチ放つもガードの上。1分半すぎに亀田がスリップダウン。相手のバッティングを訴える。終了間際に亀田が飛び跳ねるようにパンチ放つもかわされた。


【1回】 お互い距離をはかりながらジャブを放つ。亀田はリーチの長いバルガスにプレッシャーをかけるように前に出た。互いに有効打はなかった。 


◆試合前 亀田和毅は父史郎氏らとともに入場。緊張しながらも気合いみなぎった表情。会場から日本から来た応援団から和毅コールも。


13日の王座統一戦に向け、米ロサンゼルス郊外で記者会見に臨んだ亀田和毅。レイ・バルガスとのフェースオフではベロを出して挑発(協栄ジム提供)
13日の王座統一戦に向け、米ロサンゼルス郊外で記者会見に臨んだ亀田和毅。レイ・バルガスとのフェースオフではベロを出して挑発(協栄ジム提供)
WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦前日計量のフェイスオフで関係者から引き離されるレイ・バルガス(左)と亀田和毅(協栄ジム提供)
WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦前日計量のフェイスオフで関係者から引き離されるレイ・バルガス(左)と亀田和毅(協栄ジム提供)