8年ぶりに登場したゆずポンこと愛川ゆず季(37)がキレ味鋭いゆずポンキックで、観客を魅了した。

愛川は、22人が順番にリングに上がるオールスター・ランブルで21番目に登場。1日だけのリングだったが、現役時代をほうふつとさせた。ウナギ・サヤカと白川未奈の3人となり、それぞれに強烈な蹴りを披露。その後、白川には、ジャーマンスープレックスホールドを決め、3カウントを奪って退けた。ウナギとエプロンでの一騎打ちには敗れたものの「本当に楽しかった」と笑顔でリングを後にした。「最後は勝てると思ったので悔しかった。ウナギでも食べようかな」と笑いを誘った。

旗揚げした11年からロッシー小川氏(現エグゼクティブアドバイザー)とともにスターダムを支えてきた。「10年前は女子プロは暗い印象しかなくて、目指す目標がなかった。選手はみな必死で、体を削るような試合をやっていた」。13年に引退後、一般男性と結婚し、1児の母となった。昨年12月にリング復帰が決まってからは、最高のパフォーマンスを見せるため、子どもの世話など家族やスタッフに助けてもらいながら、必死にトレーニングを重ねた。「ただの主婦が日本武道館のリングに立てたのは、2年半頑張ったご褒美だと思う。たくさんの協力があってこの日を迎えられて感謝の気持ちでいっぱい」とほほ笑んだ。

この試合では長与千種や井上京子などレジェンドがたくさん登場。リング上でもバックステージでも同窓会のような盛り上がりが見られた。愛川も現役時代の入場曲「爆乳戦隊パイパイレンジャー」に乗って華やかに登場。「子ども生んで母になっても最高です」。久しぶりのリングで、大暴れした愛川は満足の表情で会場を後にした。