RIZINファイターの朝倉未来(29=トライフィース赤坂)が「路上の伝説」ぶりを存分に発揮した。

つかんでの攻撃が認められた頭髪をコーンローでまとめ、オープンフィンガーグローブを両手に装着。「会津伝説のけんか屋」久保田覚(25)を14秒、元タレント後藤祐樹(35)は45秒、そしてK-1参戦経験があるキックボクサー、モハン・ドラゴン(44=ネパール)も37秒で仕留めた。

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「懐かしい気持ちになりましたね」と振り返った朝倉が“ストリートファイト無敗”の実績を企画で証明する企画となった。

その「殺傷能力」も際立った。攻勢に出た久保田の防御の甘さを見極め、左膝蹴りを脇腹に突き刺し、倒れた相手に左拳を振り下ろした。久保田は鼻から流血。後藤には前方首絞めで体力を削り、そのまま商品棚に投げる岩石落としでダメージを与え、倒れながらも蹴り上げる相手を抑え、左ストレートでとどめを刺すと、後藤の左目は大きく腫れていた。ドラゴン戦では相手が苦手な寝技を狙うとみられていたが、打撃戦の真っ向勝負。右フックからの左アッパーで決着をつけた。

3人中2人は格闘家ではないものの、3戦合計96秒で倒した圧勝劇。朝倉は「もともとのストリートファイト(のやり方)で、相手の動きを見て相手の弱点を突く戦い方をしました」と涼しい表情で振り返ったが、戦闘本能と格闘技テクニックをミックスした戦いには短いファイト時間の中でもキラリと光った。過去の1000万円企画よりも、より流血シーンも多かったが、ストリートファイトよりも総合格闘技がより過酷であると説明。

「(ストリートファイトは)マネしないようにして欲しい。本当はやってはダメなこと。格闘技を広めたくてやっているので、これを見て面白いと思ってくれた方は、格闘技を見てもらえたら」。

プロ格闘家らしく、朝倉はアスリートとしての顔を強調していた。